離婚慰謝料に診断書が必要でしょうか?

・診断書を取りましたが、有利になりますか?

このような相談が多くあります。
診断書は、医師が作成したとても重要な書類です。このため、これが離婚の際に有利な証拠になるかは大きな関心事になるかもしれません。

本記事では、離婚慰謝料を請求する場合に診断書が必要かどうかについて解説します。

結論としては、次の通りです。
・DV被害の証拠としては、とても重要
・相手方の不貞行為による精神的な負担を示すためには、さほど重要でない

では、具体的に見ていきましょう。

執筆者

参考にしてください
2011年弁護士登録・岐阜県弁護士会所属
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目次

離婚慰謝料が発生する場合

離婚慰謝料については、他のページでも触れていますが、大きくはDVの場合と不貞行為による場合があります。

その他、暴言、モラハラ、性的不調和などがあり得るかもしれませんが、ひとまずは上記の代表的な場合について解説します。

診断書について

診断書には病名や症状などが記載されます。
医師が作成したものですので、一般の個人が作成したもの(たとえば日記など)とは、証拠としての価値が格段に高いです。

ただし、慰謝料が問題になるのは法的な手続きですので、その手続きの内容によって診断書が重要な位置づけになったり、そうではなかったりします。

では、具体的に見ていきましょう。

離婚慰謝料(DV被害)の診断書

DVによるケガで、全治2週間の加療を要するという診断書が出たとします。

医師の診断書は、DVがあった事実を証明する点でとても重要です。
また、傷害の程度を示す点でも重要です。

医師が作成した診断書はこれらの証拠として価値を持ち、その証拠力も強いと評価できます。このため、配偶者によるDVがあった場合には、病院にかかり、診断書をもらうことが大変重要です。

当事務所にお越しになる相談者の方にも、まず病院に行き、診断書をもらっていただくように助言をすることが多いです。

離婚慰謝料(不貞行為)の診断書

配偶者の不貞行為があった場合に、それを知ってショックを受けることは当然のことです。

中には、いわゆるうつ状態になったり、悩んでしまって体重が激減する方もいらっしゃいます。

心療内科に受診すると「抑うつ状態」「うつ病」「適応障害」「自律神経失調症」といった診断を受けることがあります。
また、そのような病名や症状が記載された診断書が発行されることもあります。

では、そのような診断書が慰謝料の点で有効でしょうか?

不貞慰謝料の場合には、診断書があるから慰謝料の金額が増えるというようにはあまり考えません。
それよりも、不貞行為の期間や内容、不貞行為により離婚に至ったかどうか、婚姻期間、子の有無などの事情を重視します。

このため、慰謝料の金額の点では、診断書はさほど重要ではありません。

配偶者の浮気の事実を知って、ショックを受け、悩んでしまうことは当然です。その場合には一人で悩まずに、家族や友人に相談したり、心療内科に通うことは良い方法です。

ただし、上で記載したように、慰謝料の金額を上げることを目的に、あえて通院をしたり、診断書を取ったりすることは、無意味ではありませんが、あまり重要ではありません。

(例外)判決の場合
慰謝料や離婚についての話がこじれて、裁判になる場合があります。
最終段階では、判決の手続きになります。
判決の際は、慰謝料の金額の根拠として診断書の診断結果が引用されることもあり得ます。
しかし、診断書は決定的な要素ではありませんし、そもそも判決に至るケース自体がまれです。

まとめ

以上、離婚慰謝料に診断書が必要かどうかについて解説をしました。

まとめると、次の通りです。
・DV被害の場合にはとても重要
・相手方の不貞行為による精神的な負担を示すためには、さほど重要でない

ぜひ参考にしてください。

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