離婚調停で2000万円の財産分与を求められていたが、400万円まで減額できた事例
依頼者 男性 60代 会社役員
相手方 女性 40代 主婦
子ども なし
ご相談の経緯
依頼者様は,単身赴任中、奥様から突然離婚をして欲しいと切り出されました。理由は,依頼者様が仕事ばかりで,家庭のことをかえりみないというものでした。奥様から突然離婚を切り出され,依頼者様は困惑し,どのようにすれば良いか悩んでいました。
その後,奥様は代理人の弁護士を立て,依頼者様に対して離婚調停の申立てをされました。依頼者様は,家庭裁判所からの呼出状を受け取ったタイミングで、当事務所に御相談にお越しになりました。
当事務所の活動
離婚調停について,夫側の代理人として事件受任をしました。
当初,依頼者様はなぜ奥様が離婚を切り出されたのか分からず,その理由を知りたいと考えていました。このため,離婚調停では,まず,奥様が離婚を考えるに至った経緯について確認する方針を採りました。期日を重ね,依頼者様も,離婚についてはやむを得ないと考えるに至りました。その間,弁護士として,法的な問題や精神的な問題について,依頼者様に寄り添い,アドバイスを続けました。
次に,問題となったのが,財産分与についてでした。依頼者様は,会社役員として,多額の資産を持っていました。このため,婚姻期間は短かったものの,奥様は,当初,2000万円以上の財産分与を求めていました。
しかし,依頼者様から詳しい財産状況を聴き取っている内に,その財産の中には,相続で受け取った財産や,損害賠償として受け取った財産が多く含まれることが分かりました。
このため,離婚調停においては,財産分与の対象でない財産の特定を丁寧に行い,調停員の先生方に理解していただくことにしました。依頼者様から受け取った資料は膨大でしたが,これらを精査し,当方の主張を書面の形で裁判所に提出しました。
結果
調停員の先生方に,財産形成過程を理解していただくことが出来ました。その結果、財産分与に関する調停を有利に進めることができ,適正な財産分与額で解決することができました。相手方は,当初2,000万円以上の財産分与を求めていましたが,この金額を,最終的に400万円まで減額することができました。
ポイント
財産形成過程について丁寧に主張立証を行い,財産分与として,当初求められていた金額より少ない金額で解決することができました。