夫側から調停を申し立てられた妻側の事例
■依頼者の状況
依頼者 女性 30代 会社員
相手方 男性 30代 会社員
子ども 0歳
状 況 別居中
■ご相談の経緯
今回ご紹介するケースは、奥様の側から依頼を受けたケースです。
依頼者である奥様はご主人から突然離婚の調停を申し立てられました。
奥様は育児中で手が離せない状況でしたので、まずご家族が当事務所に相談にお越しになりました。
奥様は調停に出席するのが不安でしたし、お子様も小さかったため、本人もご家族も弁護士のサポートを受けつつ調停を進めていきたいと考えていました。
■当事務所の活動
ご家族から大まかな状況をお話ししていただきました。
弁護士から見ても、今回のケースで奥様が一人で調停を進めていくのは時間的にも精神的にも負担が大きいと思われましたので、調停について依頼していただき、代理人として進めていくのが良いだろうという話になりました。
もっとも、依頼をされるのは奥様ご本人ですし、直接事情をお伺いする必要もありましたので、次の機会は奥様に事務所にお越しいただいて打ち合わせをすることになりました。その後、正式にご依頼を受けて、手続を進めていくことになりました。
調停の内容については、夫側から離婚調停を申し立てられている状況でしたが、夫側は弁護士が付いておらず、その言い分には身勝手な点が多くありました。
このため、不適切なところを指摘し、法律的に妥当な解決を目指す形で調停を進めました。
■結果
調停は、ご主人側の主張に身勝手なものが多かったため、基本的に奥様に有利な形で進んでいきました。最終的に、養育費などを含め依頼者の希望にほぼ沿った形で調停が成立することになりました。
もっとも、調停の中で夫側から配慮に欠ける発言が多くあり、このようなご主人の発言によって奥様も精神的に負担が大きかったようです。奥様は、「弁護士の先生に同席してもらいサポートしていただいていることで本当に気が楽になった。」とおっしゃっていました。
■ポイント
今回のケースに関連して、ポイントをいくつか解説します。
・調停を申し立てられた場合、出席した方が良いのか?
離婚の調停を申し立てられている状況では、離婚調停に出席して話し合いを行う必要があります。
中には調停に欠席する方もいらっしゃるようですが、ほとんどの方が調停に出席して話自体は行っているようです。
調停は家庭裁判所における話し合いですので、出席したからといって不利になることはありません。ひとまず出席してみて、相手の考えを聞いたり、自分の主張を伝える方向が良いと考えられます。
・家族から依頼をすることはできるか?
今回ケースで、ご両親は調停の件をとても心配し、代理人として弁護士に依頼することを希望していました。
このような事情もあって、当事務所への最初のご相談は、奥様本人ではなくご両親がお見えになりました。
一般的に、ご相談にお越しになるのはやはり当事者である本人であることがほとんどですが、それでもご家族が心配して、問い合わせやご相談にお越しになることも珍しくはありません。
今回のケースでは、ご両親がよく事情を把握しており、次のご相談には奥様ご本人に来ていただき離婚調停の依頼をお受けすることになりました。
最終的にはご本人とお話をさせていただく必要がありますが、その前にご家族がご相談にお越しになるケースが少なくありません。
そのような流れになることをご理解いただき、ご相談にお越しになるのが良いかと思います。