男性の離婚準備-月々の支出を減らすことが大切という話
離婚を準備している男性「離婚の方向で考えています。離婚準備で大切なことは何でしょうか?」
このような疑問にお答えします。
本記事を執筆したのは、岐阜の弁護士です。男性からの離婚相談も多く受けます。
依頼者と話していて実感したことをまとめました。
男性と言っても状況も職業も様々ですが、多くの方に当てはまることを書いてみましたので、参考にしてください。
男性の離婚準備で大切なのは
・月々の支出を減らす
ということです。
本記事の要約は次の通り。
1.離婚には時間がかかること
2.その間も、妻や子の婚姻費用を男性側が負担するケースが多いこと
3.婚姻費用は、主に収入で決まること
4.このため、自分の生活を維持するために、毎月の支出を見直すことが大切であること
では見ていきましょう。
参考にしてください
2011年弁護士登録・岐阜県弁護士会所属
>>弁護士紹介
離婚準備のために時間がかかること
離婚の中では、離婚を切り出してからすぐに離婚成立となるケースもあります。
ただ、一般的には、離婚に至るまで時間がかかります。
離婚を考えてから、離婚を切り出して、話し合いを行って・・・と
半年〜1年ほどかかることも多いです。弁護士が関与する複雑なケースでは2年以上かかるケースも少なくないです。
男性は(女性も同じですが)、その間ずっと頭の中で離婚について悩んでいくことになります。
婚姻費用を負担しなければいけない可能性があること
上記のように、離婚を考えてから、実際に離婚になるまでは時間がかかります。
しかし、離婚協議中であっても、妻や子どもの生活費を負担する必要があります。
これを”婚姻費用”と言います。
正確には、男女は関係ありません。
夫婦の収入と、子どもの有無・養育状況によって、金額が変わります。
妻の方が収入が多い夫婦の場合には、妻の方が夫に対して、婚姻費用を支払うというケースもあります。
しかし、圧倒的に多いのが、夫から妻への婚姻費用の支払いです。
そのため、男性側としては、離婚成立までの間のお金の算段をしておく必要があります。
婚姻費用が、実際の家計状況ではなく収入によって決まること
婚姻費用を負担する必要があるとして、金額はどのように決まるのでしょうか?
金額については、まず夫婦で話し合いをしますが、話し合いが出来ない場合は裁判所で決まります。
そして、裁判所では、主として収入(前年の源泉徴収票や確定申告書)を参考にします。
大切なことは、実際に家計の収支ではなく、客観的な収入が大きな判断材料になることです。
つまり、保険料をいくら払っているかだったり、住宅ローンを負担しているということは原則考慮されません(ただし、妻が自宅に居住している場合は考慮されます)。
毎月の支出を減らすことが大切であること
上記のように、離婚成立まで長期間かかることを考えると、毎月の支出を減らすことの意味は非常に重要です。
なにより自分の生活も維持していかなければなりません。
そんな簡単に月々の支出を減らせないとお考えになるかもしれません。
たしかにその通りですが、少しずつでも良い方法がないか考えることが重要です。
生命保険について
生命保険は、家計の柱である自分が亡くなった場合に、配偶者が経済的に困らないように入るという意味合いが大きいです。
このため、離婚段階では生命保険に加入してる意味は少なくなります。
住宅ローンについて
住宅ローンについては、銀行からの借り入れですので、すぐに減らすという訳にはいきません。
ただ、家をどうするかということも含めての離婚です。離婚により家が必要なくなれば、売却してローンの返済に充てることなど、離婚の準備段階で、不動産業者に当たってみると良いです。
離婚調停中に家の売却も並行して進めていくこともよくあります。
その他の支出
具体例として、保険と住宅ローンについて挙げてみました。
しかし、家計の支出としては家によってまちまちだと思います。
ご自分の場合にどの支出を節約できるか考えてみると良いです。
まとめ
以上、男性の離婚準備についてまとめてみました。
大切なことは、月々の支出をできるだけ減らすということです。
そのことで経済的な負担も緩和されます。
経済的な問題は気持ちの余裕に繋がりますので、離婚期間の長丁場を乗り切るために、支出を節約することにも目を向けていただけると良いかと思います。
参考にしてください。