不貞行為の立証は本当に難しい?証拠の集め方とポイント
配偶者の不貞・浮気を知った場合、「どうやって証拠を集めるか?」、「どんな証拠が必要か?」「この証拠でよいのか?」という疑問が生じます。
交際相手への慰謝料請求の場面で、よく相談を受けます。
不貞行為の立証が難しいと苦労されている方も多いです。
不貞行為・浮気はそもそも配偶者に隠れて行われるもので、証拠を残さないのが通常です。
他方で、裁判の原則があります。それは、慰謝料の請求側が不貞行為を立証する必要があるということです。
裁判の前の交渉の段階でも、不貞行為を立証できる証拠を持っていた方がよいでしょう。
そのため、慰謝料を請求するためには、そもそも立証が難しい不貞行為について証拠を集めなければいけないという負担が生じます。
では、どのような証拠により不貞行為の立証を行うのがよいでしょうか?
ここでは、よく問題となる証拠を挙げて、気になる点を付記しました。
・写真
写真は内容にもよりますが、撮影された物によっては不貞行為を立証するための強い証拠になります。
・録音データ
録音された内容によっては、不貞行為を立証するための強い証拠になります。
ただし、秘密録音は、違法に集めた証拠として問題になることがありますので注意してください。
・興信所・探偵の報告書
写真などを含めて、きちんとした報告書が作成されていることが多く、不貞行為を立証する上で、強い証拠になります。
ただし、費用が数十万かかることも多いので、依頼をするか慎重に検討するとよいです。
・クレジットカードの利用明細
ホテルの利用が分かる場合があります。配偶者が不貞を行ったことの証拠の一つにはなります。
ただし、それ単体では立証が難しいことが多く、他の証拠と併せて不貞行為の立証を行うのがよいでしょう。
・メール・LINEなど
不貞行為を前提とするようなやりとりがある場合があります。
実際、メールやLINEが不貞の立証に使えるかと相談される方も多いです。
裁判例の中でもメールのやり取りを理由に不貞行為の存在を認めたものもあるようですが、証拠としての価値は高いとは言えません。実際に請求を考える方は、メールやLINEだけではなく他の証拠を併せて立証をする方向が望ましいです。
また、スマートフォンに暗証番号がかかっている場合、勝手にパスワードを解除することは不正アクセスとして違法になる可能性がありますので注意してください。
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以上、よくご相談がある証拠について解説しました。この他にもSNSの記事や日記、GPSなども立証に使えるかお尋ねになる方もいます。個別のケースについて疑問を持った方は、当事務所までご相談いただければと存じます。