
「離婚調停に出席するのですが、準備しておくことはありますか?持ち物や服装はどうしたら良いでしょうか?何か気を付けることはありますか?」
このような質問がありましたので、解説します。
人生で初めて離婚調停に出席する場合は、勝手が分からないと思いますので、細かいことも含めて丁寧に説明します。
この記事を読むことで次のことが分かります。
・離婚調停へ出席するときに準備しておくことが分かります。
・最低限の準備をしておくことで、思わぬ失敗を防げます。
・弁護士に依頼せず、本人だけで離婚調停に出席する場合の不安が軽減します。
なお、まだ調停期日が差し迫っていない場合は、下記の記事なども参考にしてください。
離婚調停を申し立てたい方へ
離婚調停を申し立てられた方へ
本記事の執筆者は岐阜の弁護士です。実際の離婚調停の実情を元に解説します。
多くの調停をやっていく中で、出席する当事者の方が準備すると良いことをまとめましたので、参考にしてください。
離婚調停の前日の準備(持ち物など)
初回(第1回目)の離婚調停に出席する場合は、持ち物や服装など細かい点も気になると思います。
持ち物
調停に持っていくものは次の通りです。
・運転免許証などの本人確認書類
・どの事件の出席か分かる書類(期日通知書など)
・調停の申立書
・手帳など自分のスケジュールが分かるもの(次回の調停期日を決めるのに使います)
・この他、裁判所から指示があったもの←源泉徴収票を持ってくるようなどの指示がある場合があります。
基本的に上記を準備すれば大丈夫です。
初回の離婚調停の場合には、通帳などは必要ありません。
最初の期日では、離婚自体についての当事者の意向確認や、どのような点が今後の争点になるかといった大まかなところしか話し合いができないからです。
ただ、もし心配であれば、通帳その他の関係書類もカバンに入れておくと良いでしょう。
おそらく使いませんが、不安なく調停に臨む方が大切です。
心配性の性格でなければ、上記の持ち物を準備するだけで十分です。
服装
服装については、決まりがありません。
常識的な服装であれば、普段着で大丈夫です。
男性の場合はスーツの方もいますし、普段着の方もいます。
岐阜の家庭裁判所の場合は、スーツよりも普段着の方が多いように見受けられます。
服装で調停の有利不利が決まることはないですし、調停委員の心証は変わらないです。
だらしない格好をしていれば不信感を持たれるかもしれませんが、それは調停以外の日常生活の場合と同じです。
後はリラックスしておく
調停は話し合いの場ですし、直接相手とは話しません。
また、第1回目の調停で話が決まることはほとんどなく、次回以降に継続となることがほとんどです。
このため、あまり緊張せず、期日に臨んだ方が良いです。
依頼者から、調停の前日に緊張して眠れなかったという話を聞きますが、運動や睡眠をしっかり取ってリラックスした状態で当日を迎えるのが良いです。
当日の準備
調停期日の当日に準備しておくことは次の通りです。
緊急連絡先の確認
調停の時間に遅れないことは当然です。
ただ、急な体調不良や電車遅延など、どうしても間に合わない場合があります。
その場合には、できるだけ早く家庭裁判所に電話を入れます。
そのための連絡先は、裁判所からの期日通知書などに記載があります。
連絡先だけはすぐに出せるようにしておきましょう。
争点を確認しておく
調停の前に、争点だけ確認しておきましょう。
たとえば、親権や財産分与など、どこで意見の食い違いがあるかという点です。
初回の調停期日では、当事者の話を聞いて、まずどこが争点であるかという確認作業を行うのが通常です。
そのため、調停委員と認識の食い違いがないように、自分が問題とする点を確認しておくと良いです。
まとめ
以上、離婚調停の準備について解説しました。
前日に準備しておくこと、当日に準備しておくことを分けてみました。
上記の準備をしておくと、思わぬ失敗を避けることができて良いと思います。